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折口信夫博士の描く「古代」の世界は、日本人の魂の原点に触れるような懐かしい思いを誘う。 世界の異文化の人々と日常的に交流する現代、『死者の書』のテーマである「執心」と[解脱]は、日本人の心の原点を思い出させ、 よりどころとして重要な示唆を与えてくれるのではないだろうか。
した、した、した・・・
水の滴りに大津皇子の眠りは覚めていった。
二上山の奥津城の岩室の中である。 この世への思いが甦ってくる、、、
平城京の大貴族藤原南家の姫は、当時のもっとも新しい文化、仏教に目覚め、称讃浄土経の千部手写を始めていた。 春の彼岸中日、夕陽が二上山の山あいに沈む頃、荘厳な俤が煌めき浮かび上がるのを見た。再び巡ってきた春の彼岸中日、 姫は千部目を写し終えて山を見た。・・雨。姫は何処をどう歩いたのか覚えが無い。 何かに導かれるように二上山のふもとへ来てしまった。落慶したばかりの女人禁制の当麻寺の境内である。
『死者の書』の時代設定は、奈良時代。平城の都の文化の爛熟する一方で、疫病や疫災が流行し、 天皇の病気平癒を祈願して東大寺の大仏が建立され、開眼供養の行われた時代。 富と権力を取り巻く権力者達の争いが繰り返されていた。万物に霊が宿ると信じられていた時、 大陸からもたらされた仏教が、ようやく社会に浸透しはじめた時代である。
人形アニメーション『死者の書』の製作概要
題名: 『死者の書』
規格: 35mm・スタンダード・カラー・65分
製作費: 約3億円
脚本・演出・人形製作・総合アニメーション:
川本喜八郎
製作: 川本喜八郎新作アニメーション製作実行委員会
スケジュール(予定)
02年7月 川本喜八郎新作アニメーション製作実行委員会設立
8月 川本喜八郎ホームページ開始
川本喜八郎新作アニメーションプロジェクト開始
03年11月 製作決定
04年1月 製作開始
人形、小道具製作開始
3月 多摩美術大学内 スタジオ開設
クランクイン
05年1月 クランク・アップ
2月 仕上げ
3月 完成
完成試写会
全国上映準備